母を許すことで、気づけたこと
昨年より、月に1度のペースで開催されていた、気功の先生が開いてくださった「自分を許すワークショップ」に参加してきました。
許すことをテーマに、自分の中にあるいろんな気持ちを見つめる時間。思っていた以上に心に深く届くものがありました。
特に心に残った、母への気持ち
特に心に残ったのは、母への気持ちです。
私にとって、母はどこか冷たく感じる存在でした。子どもの頃から「とても苦手で怖い存在」「わかり合えない」と思うことが多かったんです。
というのも、両親は共に再婚同士で、母にとって私はひとり娘でしたが、父からすると私は末っ子の四番目。
母が再婚した当初、すぐ上の姉は幼稚園ぐらいだったそうです。
その姉から「お弁当を一度も作ってもらえなかった」という話を聞いた時、子ども心に「母って冷たいな」と感じてしまったことがありました。
その姉は、そんな寂しい思いをしたにも関わらず、私に対して母を恨んでいる様子を直接は一度も口にしませんでした。
けれど、一番上の姉から「やはり辛い思いを抱えていて、母を恨んでいるのかもしれない」と耳にする機会があり、あらためて胸が痛みました。
母の愛に気づけた瞬間
でも、このワークの中で改めて母との関わりを振り返っていた時、ふと気づきました。
母がいつも家のことを整えて、衣食住をしっかり支えてくれたこと。
それって本当に、大きな愛がなければできないことだなぁと、しみじみ感じました。
子供の頃は、どうしても自分の思いをしっかり受け止めて欲しい、もっと愛情を注いで欲しい、抱きしめて欲しい――
そんな風に思っていた私は、愛情が足りないと感じることも多かったです。
でも、毎日の衣食住を整えることは、とても大変で大切な愛の形なのだと、今は少しずつ分かるようになってきました。
理解が生まれた瞬間、モヤモヤがほどけていった
そう考えた時、姉のお弁当事件は、結婚して間もない頃、心の余裕がなかったんだろうな・・・と理解できました。
気づいた瞬間、心の中にあったモヤモヤが、すーっと消えていくような感覚がありました。
そして、自然に「ありがとう」という言葉が湧いてきたんです。
それは母に対してだけではなく、今までずっとがんばってきた自分自身にも向けられた「ありがとう」でした。
許しの中で生まれた感謝とやさしさ
許し、委ねるというテーマの中で、母の愛に気づけたことは、私にとって大きな癒しでした。
母への感謝と共に、自分へのやさしいまなざしが生まれたことで、より一層心が軽くなる感覚があったんです。
私自身がこの体験を通じて感じたのは、母への感謝は、すべての感謝の始まりかもしれないということ。
そして「ありがとう」を口にするたびに、自分の内側にあるあたたかい力に気づけるような気がしています。
こうして母の愛を見つめ直せたことに、心から感謝しています。
もし、母との関わりにモヤモヤを抱えている方がいたら、どうかご自身のペースで、心に問いかけてみてくださいね。
きっとその先に、思いがけない気づきや、やさしさが見つかるかもしれません。
FAP療法が土台にあったからこその気づき
ここまで、許せるようになったのは、ベースにはFAP療法があり、少しずつ癒されていたからだと思います。
FAP療法では、無理に辛い過去を思い出そうとしなくても、潜在意識に届く「コード(キーワード)」を使って、心の奥にある感情を無理なく整理してくれます。
今回の許しのワークショップでは、その癒しのプロセスの延長線上で、母の愛に気づき、自然に「ありがとう」と言えるようになったのかもしれません。
やさしさに包まれた癒しの証
FAP療法での体験があったからこそ、母に対する長年の思いを優しくほどいていく準備ができていたんだなぁと、改めて感じています。
母への感謝や自分へのやさしい言葉は、私にとって深い癒しの証です。
そして、それを支えてくれたFAP療法の力を、これからも多くの方に届けていけたらと思っています。