【シリーズ】“私”とつながりなおす 本来の心の声を取り戻す旅
自分の気持ちがわからない。それが“当たり前”になっていた
昔の私は、何かを決めるとき、 「どうしたいか」よりも「相手はどう思うだろう?」が先に浮かんでいました。
周囲に合わせて、無難にふるまって。 笑ってはいたけれど、心の中はいつも寂しく、ぽっかりと穴があいているような感覚がありました。
気がつくと、自分が何を好きで、何を嫌だと感じるのかも、わからなくなっていたのです。 それでも、特に問題があるわけでもない。誰かに気づかれることもない。
友人には「気を遣い過ぎーー」と言われ、心の中では「それができたら苦労しないんだよな~」思っていました。
なんだか、とても「生きづらい」人生でした。
“わかろう”としなかったわけじゃない。ただ、聞こえなかっただけ
心のどこかで、「私はこうしたい」と思っていたのかもしれません。 でも、その声はとても小さく、いつのまにか、気づかないふりをすることに慣れてしまっていました。
母の言うことに合わせた方が上手くいく。それはやがて、他者の意見に合わせた方が上手くいく。 波風を立てなければ、人間関係もこじれない。 そうして過ごすようになっていました。
段々と抑えて合わせているうちに「自分の気持ちを表現すること」自体に、怖さを感じるようになっていたのです。
心の中にずっといる“本当の私”が、声を潜めていく── 今なら、それが「生きづらさ」の正体だったとわかります。
最初の一歩は、「聞いてみること」だった
「自己受容」って、なにか特別なスキルがいることのように感じるかもしれません。 でも、私の始まりは本当に小さなものでした。
「今、私って本当はどうしたい?」 この一言を、自分に向かって毎日投げかけてみたんです。
最初は答えなんて返ってきません。 むしろ、「知らない」「わからない」と返される感覚のことの方が多かったのです。 でも、それでいいんです。
毎日聞き続けていると、ある日ふっと、「うん…ちょっと疲れてるかも」「今日は静かに過ごしたいな」といった小さな“気持ち”が顔を出すことがあります。
それは、忘れていた自分本来の感覚との「再会」でした。
「わからない自分」にも、OKを出してあげる
自己受容の道のりは、決して一直線ではありません。 わかったと思った次の日には、また迷ってしまったり、自分に厳しくしてしまう日もあります。
でも、大切なのは、わからないことを否定しないこと。 「どうしてこんなに自分の気持ちがわからないんだろう」と責めるのではなく、 「そうだよね、今は混乱しているんだね」と、自分にそっと寄り添ってあげること。
完璧じゃなくていいもちろんいいし、ブレても全然大丈夫! その“揺らぎ”も含めて、「今の自分」として受けとめてあげる。 そんな風にして、自分との関係が少しずつ修復されていく感覚が生まれてきました。
心と身体がつながると、生き方も変わり始める
自分の声が聞こえ始めると、行動も自然に変わっていきます。
食事の時、買い物をする時、誰かと過ごす時。
「私、どうしたい?」という問いが習慣になってくると、選択が“自分基準”になっていきます。
それは、わがままでも自己中心でもありません。 むしろ、自分を大切にできるようになると、他人にも優しくなれるのです。 心と身体の調和が取れ始めると、不思議と人間関係にも温かさが戻ってくるのです。
最後に:あなたの“本音の声”は、今もちゃんと生きています
ずっと聞こえなかった自分の声。 でもそれは、あなたの中で静かに息をひそめているだけなのです。
ずっと聞いていくうちに「私はこう思っているのよ。聞いてくれてありがとう」「自分にありがとう」 そんな感覚が湧き上がってくる日が、いつかきっとやってきます。
だから、どうか焦らずに、やさしく問いかけてみてください。 「ねえ、今、どうしたい?」 その一言が、あなた自身とつながりなおす最初の扉になるのかもしれません。
心の声とやさしくつながるセッションのご案内
私自身が“本当の自分”の声に気づき始めたのは、FAP療法との出会いが大きなきっかけでした。
言葉にならない感情や、理由のわからない生きづらさを、無意識に働きかけていくセラピーです。
セッションでは、過去を無理に思い出す必要はありません。
あなたの「今」に寄り添いながら、静かに、でも確かに、心の奥に変化が起きていく。そんな時間を過ごしていただけます。
少しでも「自分のことを知りたい」「軽くなりたい」と感じた方は、ぜひ体験セッションをご利用ください。