人間関係の基本は「天上天下唯我独尊」?

宗教のお話ではなく、以前(2020年)のことですが、夫と二人でネパールを旅した

時の「人生軽やかに生きるヒント」になるといいなという思いで振り返ってみました。

その旅で、なんだか心がふっと軽くなるような、「幸せってこういうことかも」という

大切な気づきをもらったんです。

「自分だけがエライ」じゃなかった!

旅の初め、私たちは「お釈迦様」が生まれた場所、ルンビニを訪れました。

伝説によると、お釈迦様は生まれてすぐに7歩あるいて、天と地を指さし、

こう言ったそうです。

「天上天下唯我独尊」

この言葉、なんだか「私が一番!」みたいな、ちょっと偉そうなイメージが

ありませんか? 私も「自分だけが尊い」っていう、うぬぼれた意味なのかな?と

思っていました。

でも、本当の意味は全然違ったんです。

「この世に生まれた私は、かけがえのない大切な存在。 そしてそれは、あなたも、

あの人も、みんな同じ。 世界にたった一人しかいない、誰もがみんな尊い存在

なんですよそういう深い意味が込められていたんですね。

まずは、自分自身を「私って、そのままで尊いんだ」って認めてあげること。

私たち日本人は、「いえいえ、私なんて…」と謙遜するのが得意ですよね。

それは素敵な文化ですが、時々は「私ってけっこうイイかも!」って、

心の中でこっそり思っても、心のバランスにはちょうど良いのかもしれません。

不思議なもので、自分のことを「大切で尊い存在だなぁ」と思えると、

周りの人のことも「あの人も、大切な存在なんだよなぁ」って、

自然に思えてくるんです。

そこには、「どっちが上」とか「どっちが正しい」みたいな比べることは存在しません。

自分を大切にできると、相手の目を気にしすぎずに「私はこう思うよ」って、

素直な気持ちを伝えられるように思います。 そして、相手のことも大切に思える

から、「あなたは、そう思うんだよね」って、優しく話を聞けるようになる気がします。

仕事でも、友達とでも、家族とでも、そんな風にお互いを尊重し合えたら、

すごく温かくて明るい関係が作れそうですですよね。

 

驚きのネパール流「ストレスフリー」の運転術より学ぶ

 

この「まず自分を大切に。そうすれば相手も大切にできる」という考え方を、

私はネパールのものすごい「交通事情」の中で見つけることになりました。

ネパールの道は、とにかくカオス! 信号は壊れているし、ルールはあってない

ようなもの(笑)。割り込みなんて当たり前で、むしろ割り込まないと、

どこにも行けないんじゃないかと思うくらいです。

私たちが乗った車も、運転手さんが神業のようなテクニックで、ギチギチの

車列にスッスッと割り込んでいきます。もう、カーチェイスみたいでハラハラ!

あまりの光景に、ガイドさんに聞いてみました。 「あんなに割り込まれて、

みんな怒ったりしないんですか?」

すると、ガイドさんはニコニコしながら、こう教えてくれました。

「ネパール人は、自分のことしか考えてないから、怒らないんですよ」

「自分のことしか考えない」って、聞いただけだと「えっ、ワガママってこと?」

って思っちゃいますよね。

でも、私が見たのはそういうことじゃなくて…。 彼らはきっと、

「他人にどう見られるか」とか「変に思われないか」ってことを、

あんまり気にしてないんです。

「周りに合わせなきゃ」というより、「私はあそこに行きたい!」という

自分の気持ちにまっすぐ。 だから、他の車が割り込んできても、

「あ、あの人も行きたいんだな」って感じで、いちいちイライラしない。

私たちって、周りに気を遣ったり、空気を読んだりして、自分の「こうしたいな」を

我慢しちゃうこと、よくありませんか? そして、「私だって我慢してるんだから、

あなたも察してよ!」って、心の中で期待して、勝手に疲れちゃったり…。

まずは「私」のコップを幸せで満たそう

ネパールの道で見たのは、「みんながそれぞれ、まず自分の気持ちを大切に

行動すれば、余計なストレスって生まれないんだな」という、目からウロコの

光景でした。

人生も、ちょっと似ているかもしれません。 周りの顔色ばかり伺うよりも、

まずは「私、今どうしたい?」って、自分の心の声を聞いてあげること。

人間関係も、まずは自分の心のコップを幸せで満たすことから。 自分の「好き」

「楽しい」「心地いい」を大切にして、心が満たされていれば、不思議と人にも

優しくなれるものです。

「天上天下唯我独尊」

まずは自分を世界で一番大切にしてあげること。 そして、ネパールの

人たちみたいに、「私は、私なのかも」と考えてみること。

この二つができたら、私たちも、自分と他人との間にちょうどいい距離感を

保ちながら、お互いを尊重し合える、そんな素敵な関係を築いていけるの

かもしれませんね。

「唯我独尊」って、自分も周りもハッピーにする、すごく温かい言葉だったんだ

なと、ネパールの旅からしみじみ感じたのでした。