1. 無意識に浮かんでくるネガティブな自動思考を知る

自分の心の中でいろいろ思うことってありますよね。意識して考えている時と、ほぼ自覚はなく無意識に思っていることがあります。無意識に浮かんでくる思考は、自動的な反応ですので自動思考といい、それが自己暗示となりそのように行動してしまうことがあります。

私の場合は「自分は、何をやってもダメ」と無意識に思っていました。

すると、少し上手く言っただけでは眼中に入りませんので、ダメだという言葉通りの結果になってしまいます。そのことに気づいたのは、カウンセリングを学んでいた頃でした。

気づくことでこの自己暗示から解放される第一歩になっていきます。

自動思考は、認知行動療法の概念の一つになります。人は同じ状況であっても全く違った反応をします。その反応の前に自動的に(無意識に)ある思考が働いています。

それは、ほぼ自覚はなく無意識の領域ですので、気付きにくいため少し意識してみるといいですよ。

自動思考は、幼少期の家庭環境や親からの言葉によって刷り込まれていくものです。私たちが無意識に思っていることは、実は子どもの頃に聞いた言葉や感じた感情に深く関係しているのです。


2. どのような言葉が浮かんでくるのか、自分の内側に気持ちを向けてみる

以下のようなパターンが、自動思考としてよく見られるものです。

① 0か100の捉え方

完璧にできなければ意味がないと思ってしまう思考です。

② 過度な一般化

一度の失敗を「私はいつもダメだ」と未来にまで広げてしまいます。

③ 心のフィルタリング

ネガティブな情報ばかりを拾い、自分への肯定的な言葉は受け取れません。

④ マイナス思考の強化

何か悪いことが起きたとき、「自分には運がない」と結論づけてしまいます。

⑤ 結論の飛躍

相手の気持ちを推測して、「嫌われている」と断定してしまいます。

⑥ 誇大視と過小評価

自分の短所は大きく捉え、長所は小さく見積もってしまいます。

⑦ 感情的な決めつけ

「気力が出ないからできない」と感情で判断してしまいます。

⑧ 「○○すべき」「○○しなければ」

義務感に縛られ、楽しめるはずのことも苦しくなってしまいます。

⑨ レッテル貼り

失敗した経験を「自分はダメな人間だ」と決めつけてしまいます。

⑩ 個人化

本来は他者や状況の問題でも、自分の責任だと感じてしまいます。

これらの思考パターンに気づき、どんな言葉が自分の中に浮かんでくるのかを見つめてみましょう。


3. 「自分を許します」とやさしい言葉で解放する

自動思考に気づいたら、自分にやさしく声がけしていきます。

おすすめの言葉は、「自分を許します」。

たとえば、「私はダメだ」と思っていたら、「ダメだと思う自分を許します」と、心の中で唱えてみてください。繰り返すことで、深く浸透し、気持ちがやわらぎます。

最初は違和感があるかもしれません。でも、それは当たり前です。今まで自分に厳しい言葉をかけ続けてきたのですから、やさしい言葉は慣れていないものです。

少しずつでいいので、毎日の中で「許しの言葉」を繰り返してみてください。


4. 「内省、受け入れます」と瞑想効果で解放する

「内省、受け入れます」という言葉を繰り返すことで、気持ちが自然と内側に向いていきます。

自然に内側に心を向けていく、つまり瞑想のような状態をつくる言葉になります。

「反省」とは違い、「内省」は、ただ静かに自分の内側に意識を向け、どんな感情や思考も「そのまま」で受け入れていくという姿勢です。

たとえば、落ち込んだときに「またダメだった」と責めるのではなく、「そう感じている自分がいるな」と見つめてあげること。

この言葉を繰り返すことで、気持ちがふっと楽になっていくのを感じられることがあります。

日常の中で、何も考えずに「内省、受け入れます」と心の中で唱えてみてください。静かに、でも確実に、心が穏やかになっていくのを感じるかもしれません。

おわりに

自分がどんな思考のクセを持っているのか、なかなか気づきにくいこともありますよね。

そこで次回は、「自動思考って私にもあるのかな?」という視点から、
思考パターンをセルフチェックできるシートをご紹介します。

いくつかの項目に目を通すだけで、「あ、私こういう思い込みあるかも」と気づけるかもしれません。
心のモヤモヤの正体が、少しずつ見えてくるヒントになりますように。

心の奥にある「なぜか変わらない思考や感情」があるときは

「自分を許します」「内省、受け入れます」といった言葉がけによって、心がやさしくほぐれていく感覚を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。

けれど中には、繰り返し実践しても「なぜかまた同じように苦しくなる」「頭では理解しているのに、気持ちが変わらない」という感覚が残ることもあります。

それは、無意識の奥深くにある「過去の体験」や「記憶に残っていないトラウマ」などが影響している可能性があります。

そうした深い心のパターンにアプローチできるのが、FAP療法(不安からの解放プログラム)です。

無理に過去を思い出さなくても、心の奥に働きかけていくやさしいセラピーで、安心・安全に深い感情を解放していくことができます。

詳しくはこちら:FAP療法のご案内ページ