はじめに:言葉にならない「生きづらさ」を抱えるあなたへ
「なぜこんなに生きるのがつらいんだろう…」
「何をしても、心の奥が晴れない気がする…」
そう感じたことはありませんか?
この“理由のわからないつらさ”や“繰り返す生きづらさ”の背景には、実は“無意識”の中にしまい込まれた感情や記憶が深く関わっていることがあります。
今回は、私がセッションで用いているFAP療法というアプローチを通して、「無意識に働きかける癒し」についてご紹介します。
FAP療法とは?~深いトラウマにもアプローチできる心理療法〜
FAP療法(Free from Anxiety Program)は、大嶋信頼先生等によって開発された心理療法です。
大きな特徴は、「症状や状態に応じてあるコードを用い心の深い傷(トラウマ)に働きかけて記憶の統合を行うことが可能になる」という療法です。
話せる範囲で大丈夫。必要なのは“今のあなた”のペースです
FAP療法では、セッションに入る前にインテーク面接を行います。
この段階で、これまでの生い立ちや人間関係、印象的な体験などについて、話せる範囲で丁寧にお伺いします。
これは、今感じている辛さの背景にある感情や出来事を整理し、あなたに合ったコード(キーワード)を選定していくために、とても大切な時間です。
ただし、実際のFAPセッションに入った後は、過去を無理に思い出す必要はありません。話したくないことは話さなくても大丈夫です。
FAP療法では、キーワードを通じて、言葉よりも深い“無意識”に働きかけるセッションが進んでいきます。
そして、特定の“イメージ”や“感覚”に焦点を当て、無意識に蓄積された記憶(感情記憶・状況記憶)を自然な形で統合していきます。
これはまるで、絡まった糸がスルスルとほどけるように、心の奥にある緊張や苦しさが少しずつ緩んでいくような感覚です。
無意識に触れるとはどういうこと?