1.母親と介護について話し合う

 

母親の介護について考えることはありますか?私は母子家庭で育ちましたので、母の介護のサポートをしなければとかなり悩んだ時期もありました。

私は、両親が中学生の時に離婚しましたので、その後は母子家庭でした。母娘関係性が難しい上に母の介護でのサポートは、私一人で関わるしかありません。一人というのは、負担が大きいという側面もあり悩みましたが、今思い返すと兄弟姉妹で考え方の違いからもめるということがない気楽さもありました。

この頃は、カウンセリングを学んでいましたので、カウンセリングは話を聞くということがベースですので、介護についてだったり延命治療をどうするかなど、母の考えを聞くということは、決して縁起が悪いことではないという概念がありました。ですので、母がまだ元気な早い時期から母の考えを聞き、その後、話し合うことができましたので、お互いに慌てずに済みました。

私は、魂という捉え方を取り入れていますので(特定の宗教ではありませんよ(笑))「死」というのは、肉体を持っている人間を卒業することだと思っています。

(もちろん、亡くなると直接話したりはできませんので、寂しいところはありますが・・というように寂しいなんて母に支配されていた頃は、言えない表現でしたが、FAP療法でトラウマさんを解消し母と上手く距離が取れるようになり、母の支配から自由になったことから、こんな風に表現できるようになっていました(笑))

横道に逸れましたが、早くから母と向き合い話し合うことができ、今、振り返ると介護の負担はほとんどなく見送ることができました。

母は、2019年に他界しましたので、あっという間に5年が過ぎていましたが、存在感の大きい母でしたので昨日のように思い出します。

その母は、1年程寝たきりになり要介護施設でお世話になりました。人間関係が苦手な母でしたが、施設でお世話になることで、必要に迫られ不思議なくらい人間関係も上手くこなすようになっていました。

母とは共依存関係にありましたので、結婚するまでは私が全面的に介護を含めてサポートをすると思っていました。母は、そのことを期待していたと思いますが、私が介護を行うと心のゆとりはなくなり、いつもイライラしていたと思います。そうなった時は、母にとっても気の休まらない日々だったと思います。

ご縁があり結婚をし主人との生活も考えながら、母とは同居よりも施設を選択することになりましたが良かったと思います。

しかし、施設に入ることをすぐに承諾したわけではありません。もしお悩みの方がいらしたら、施設に入るまでの流れをブログに書かせていただきましたので、参考になれば幸いです。施設に入るまでの流れはこちら

入院をきっかけに寝たきりになってからは、自立支援施設から要介護施設へと変わることになりました。その頃、私は主人の転勤で東京に住んでいましたので、退院後の施設への移動は、施設の方がお世話して下さいました。

私は、直接施設の方へ迎い、入所の部屋を聞いて行ってみると、母は、ウルウルと目に涙をためて不安そうでした。不安なあまり私の顔を見るなり「遅いと」と急に怒りの感情へと変わりました。自分で動けないため、施設の方にいろいろ依頼するのですが、皆さんお忙しく頼んだことの順番がなかなか回ってこなくて、忘れられているように感じ不安になっていた様子でした。

初日で施設の皆さんの顔も覚えていませんし、自分の思う通りにならない不甲斐なさから不安になるのは当たり前です。そんな時、夕食の時間になり食堂への移動のためにやっと施設の方が来てくださいました。

母は「今日は、娘が来ているので一緒に食べますから食事はいりません」と、ケアハウス(元気な時にお世話になっていた自立支援施設)にいた時の感覚になりました。ケアハウスでお世話になっていた頃は、月に一度母に会いに行き、通常は食堂で食事をするのですが、部屋で食事をすることを伝えると変更ができました。

お部屋で母と食事をしていたその感覚になり、食堂へ行かず「ベッドで食べる」というのですが、その日は私も様子がわからないため、食事の用意をしていません。食堂へ行かなければ食事ができません。通常ですと、焦って母を説得しようとしてしまうのですが、説得はだいたい上手くいかないものです。

まずは、自分が落ち着くことです。落ち着いていると、何かしらの方法が浮かびます。落ち着く必要があることはわかりますので、そこで登場したのが「FAP療法の遺伝子コードを唱える方法」です。私は、この方法で助かりました。

 

2.FAP療法による「遺伝子コード」を唱えて母の介護サポートも気楽に!

FAP療法では、毎年Versionアップを重ね現在はVer.15になります。Ver.15では「遺伝子コード」が関係する「エピジェネティクス」という学問が取り入れられています。

「エピジェネティクス(epigenetics)」とは、

「遺伝子は変化させず、遺伝子のスイッチのオン・オフを変化させていく」ことを研究する学問になります。

そこで、FAP療法では「遺伝子の変化は生じさせず、生育環境の結果として遺伝子の発現が変化する」という部分、つまり遺伝子のオン・オフに注目しました。簡単にいいますと、生育環境のストレッサーなどにより、遺伝子のオン・オフが生じるのなら、ストレス反応が生じない状態になれば、望む方向への変化が見込まれるのではないかということになります。

FAP療法(ver.15)でエピジェネティクスの捉え方は「トラウマさんを解消するためのコード」として取り入れられているのですが、以前から大嶋氏は「遺伝子コード」に注目されており、唱えることにより「遺伝子コード」を適切な状態へと導く可能性を考えた方法も行われていました。

その方法がご自身で必要な「遺伝子コード」を心の中で、あるいは声に出して唱えていくという方法です。

私自身も母との関わりにおいて、「遺伝子コード」を唱えることで楽に母のサポートができたと感じています。

先程お話しました、母が要介護施設に入所させていただいた初日、母の不安から食堂へ行き食事をするという規則に反発しベッドで食事をするという時、心の中で共依存に関係する「遺伝子コード」を唱える方法を行いました。

すると気持ちが落ち着いて、ふと「私が食堂に一緒に行き、付きそうのはどうかな?」という考えが浮かび提案してみました。母は「それならいいわ」と受け入れて一緒に食堂に付きそうことになり母の食事を終えることができました。

私は母と共依存の関係にありましたので、困っている母を助けなければという考えが心と体に沁みわたっていました。ですので、母が食堂に行くのが嫌だと言えば何とかしないとと考えるわけです。

FAP療法に出会っていない頃でしたら、ベッドで食事をするように手配することになっていたと思います。そうなれば、食事を買いに走るか可能であれば食堂から運ばせていただくのか、どちらにしても大変だったと思います。

唱えるだけでも気持ちが落ち着き、客観的になれたことも良かったと思います。

3.「遺伝子コード」の唱え方

関係する遺伝子コードの後に還元(適切な元に戻すという意味)という言葉を入れて唱えます。今回は、直接唱え方のみ紹介させていただきます。遺伝子コードを唱える方法について、詳しい説明はこちらをご覧下さい。

私の場合、共依存に関係する「遺伝子コード」をよく唱えました。

例えば、

〇母の助けにならなければならないと感じた時は「MAPK1マップケーワン)の還元と繰り返し7回ワンセットにして声に出して唱えるか、心の中で唱えます。「HMOX1(エイチモックスワン)の還元」こちらも同じ要領です。

以下、全ての遺伝子コードについて、7回ワンセットにして何セットか唱えるか、そのまま淡々と唱え続けてみます。

〇母親と精神的に切り離せていないと感じる時は「CACNA1A(カクナワンエー)の還元」

〇信頼関係を感じたことがないと感じた時は「OXTE(オーエックスティーアール)の還元」

〇親から心配されるとやる気がなくなると感じた時は「GABRG2(ギャバーグツー)の還元」

〇人(母)の話を真に受けてしまう「SHANK3(シャンクスリー)の還元」

〇人(母)の気持を考え過ぎてしまう「ROBO2(ロボツー)の還元」などです。

私の場合、唱えることでシンプルに遺伝子コードに集中することができましたので、母親に対するいろいろな感情に翻弄されないというメリットもありました。そして、唱えて効果があるのだろうかとあまり考えなかったです。簡単な方法でしたので、淡々と唱えたのが良かったと思います。

つまり、あまり結果に拘らず淡々とあっさりと続けてみるというのがコツになります。気持ちが楽になったり、感情に翻弄されないで客観的になることで母親のサポートがとっても行いやすかったので、ご紹介させていただきました。