1.悩みの正体は「感情の支配」にあります

 

私たちが日常で抱える悩みの多くは、人間関係とそれに伴う感情によるものではないでしょうか。

親子関係、友人関係、職場の人間関係…どれも本来は、お互いの思いを自然に伝え合い、折り合いをつけていくなら楽しいものですよね。でも、「この言い方をしたら嫌われるかも」「相手にどう思われるだろう」と気にしすぎて、自分の本音を伝えられない時、私たちはストレスをため込んでしまいます。

ふと気づくと、人間関係の悩みの原因は、相手ではなく自分の「感情」が支配しているせいだと分かります。

例えば、友人から心ない言葉を投げかけられた時、「不安」「悲しみ」「怒り」といった感情が湧いてくるから悩むのであって、同じことを言われても「そうなのね」と感情が動かなければ、悩みは生まれないのです。

相手の言動は変えられませんが、自分の感情との付き合い方は変えられます。自分の感情に振り回されず、落ち着いていられるようになれば、どんな環境でも自分らしく、自由に生きていくことができるのだと思います。

 

2.「感情」は思ったより簡単に手放せるものです

 

感情を手放す方法の一つに「セドナ・メソッド」があります。アリゾナ州セドナに住んでいた創始者のレスター・レヴィンソン氏が考案したこの方法は、驚くほどシンプルです。

セドナ・メソッドでは、感情を手放す体験をこう例えています。 「ペンを手に握ってみてください。そして力を抜いて手を開くと、ペンは自然に落ちていきますね。感情も同じように手放せるのです」と、レスター氏は言っています。

最初は「本当にそんな簡単なの?」と思うかもしれませんが、この方法を続けていくと、「あれ?さっきまであんなに不安だったのに、今は落ち着いている」という変化を実感できるようになります。

長年抱えてきた感情は「そう簡単には手放せない」と思い込んでいることもありますが、焦らず気楽に続けていくことが大切です。

 

3.「セドナ・メソッド」の基本ステップ

 

セドナ・メソッドを始める際は、まずは小さな気がかりから試してみましょう。小さな問題だと「気にならなくなった」という感覚がつかみやすいからです。その感覚をつかんだら、より大きな悩みにも応用していきます。

【具体的な基本ステップ】

リラックスした状態で始めます。目は閉じても開けていても、やりやすい方で大丈夫です。深く考えず、直感的に行いましょう。

1.自分にとって少し気になる場面を思い浮かべ、その場面での感情を何となく感じていきます。

2.その感情を迎え入れて問いかけます。「この○○の感情を認めることはできますか?」○○には、その時に浮かんできた感情ですが、「不安」「焦り」「悲しみ」など具体的な感情を入れます。漠然と「嫌な気持ち」とするのではなく、できるだけ具体的な感情を探ってみましょう。感情を認め受け入れるだけでも、落ち着いていきます。

そして「はい」か「いいえ」で答えます。どちらの答えでも次に進みます。

3.「この○○の感情を手放せますか?」

先程、単にペンを手放したように、この行動を取るようにできるのかを尋ねるだけです。「はい」「いいえ」どちらの答えでもOKです。「いいえ」は、単純に「あっ、今はそうなのね」という感覚です。

どちらの答えでも次の質問に進みます。

4.「この○○の感情を手放しますか?」

「手放せますか」と「可能性」を聞いた後、「手放しますか」と「意志」を確認します。直感的に「はい」か「いいえ」で答えます。

5.最後に「いつ手放しますか?」と問いかけます。 「今」「明日」「来週」など、浮かんできた答えで構いません。

このプロセスを一度だけでなく、日を変えて、あるいは感情が湧いてくるたびに繰り返していきます。すると、ある日「フッ」と力が抜けて、「あれ?あんなに気にしていたのに、もう気にならない」という瞬間が訪れるでしょう。

「こんな簡単な方法で本当に変われるの?」と疑うと、せっかくの機会を逃してしまいます。ネガティブな感情を握りしめたまま生きるのか、手放して軽やかに生きるのか、その選択は私たち自身にあるようです。

私自身、この「セドナ・メソッド」で多くの感情を手放し、人生がとても軽くなり、生きやすくなりました。年齢を重ねる中での様々な変化への戸惑い、人間関係のモヤモヤ…これらを手放せるようになると、毎日がより自分らしく、楽しいものになります。

さらに詳しく知りたい方は、ヘイル・ドゥオスキン氏著、乾真由美氏訳『人生を変える一番シンプルな方法』をお読みになることをおすすめします。

あなたもこの機会に、長年抱えてきた感情の荷物を少しずつ手放してみませんか?きっと、もっと自由に、軽やかに生きられるようになりますよ。

このブログは情報提供が目的であり、セドナ・メソッドの公式認定者ではありません。私自身は、FAP療法の上級を取得し(2018年)、FAP療法を通して主に「トラウマの解消」を行っております。FAP療法に出会う前に「セドナ・メソッド」の書籍に出会い、随分感情を手放すことができ楽になった経験がありましたので、自分で簡単に行える方法の一つとしてご紹介させていただきました。