1.カウンセリングとの出会い

 

カウンセリングとの出会いは、その頃主人が務めていました会社の専属のカウンセラーで繋がることができました。とてもパワフルで温かい愛情深いカウンセラーさんで、そのカウンセリングを受けながら同時にカウンセリングを学ことができました。

カウンセリングでは、母娘関係についてじっくりと向き合い学ことができました。自分でも母娘関係はしんどいと思いながら、宿命のように感じてどうにもならないものだと思っていましたので、そうではないということを知り随分と楽になりました。

丁度その頃、毒親といった表現も出始めた頃だったと思います。毒親と聞くと響きに驚くところですが、毒になる程、母親の支配は子供にとって悪影響を及ぼすことがあるり、物理的にも精神的にも上手く距離を取ることが大事だということを知ることになります。

ですので、育った環境のなかで母親に支配されているとお感じになられる場合は、毒親と認識して、いかに距離をおくのかというところを諦めずに取り組んでいき、できれば「トラウマ」を解消していくと近道になるように思います。

私の例ですが

私は、結婚当初一時期母親と離れて暮らしていました。結婚が決まり、離れて暮らすことになった時にはホッとしたものです。しかし、離れても無意識に気になり、毎週電話で母の話を30分、時には1時間も聞いていました。内容はもちろん母の愚痴ですので、聞いても解決にならず、ただ時間が過ぎるだけ。

それがわかっていても電話せずにはいられないのです。カウンセリングで母親との関係性を聞いてもらい、ふとカウンセラーが「毎週、電話するの?」と疑問に思い「毎週、電話する必要がない」ということに気付くことになります。

こんなシンプルなことなのですが、無意識のうちに行動してしまっていますので、気付かないことに驚いた記憶があります。

電話は感覚をあけるか、こちらからは電話しないようにしたのか、忘れてしまいましたが、徐々に距離を置くようになっていきました。距離を置いてもどこかモヤモヤするのですが、その感覚は後に「トラウマ」であることを知り「トラウマ」を解消することで自由になれました。

カウンセリングでは、母と徐々に距離をおくと共に人間関係全般でのポイントを学びました。

2.カウンセリングで学んだ人間関係のポイント

 

母親との関係性を学ぶためにカウンセリングを習い始めましたが、母親との関係だけではなく人間関係を学ことになります。

人間関係のポイントには大きく2つあり、一つは人との距離感です。合わないタイプの人とは距離を置き、合うタイプの人とは距離を縮めると思うのですが、その距離感は絶妙に人それぞれです。その感覚が相手と大幅に違ってしまうと、どこかズレを感じお互いに疲れてしまいます。

本来、人は無意識の中でこの距離感を測っています。その感覚が身に付くには、幼少期に母親に十分甘えられ満たされていると母親から自立し、次は他者との関係性を上手く築いていくことができます。

この感覚が満たされていないと、他者に対しても母親との関係性で満たされなかった関係性を見出そうとして、変に距離感を縮めてしまったり、怖くて距離を縮められなくなるなど、程よい距離感が築けなくなってしまいます。

また、母親と同じようなタイプの人に引っ付いていってしまうことにもなり、人間関係に悩むことになります。

人間関係のもう一つのポイントは、人には領域というものがあり、この領域に入られてしまうと疲れますし、入ってしまってもいけません。ここにトラブルが生じてきます。

例えば、友人に自分が良いと思っているある情報を伝えても友人には、ピンとこないかもしれません。そんな時「どうして私のいうことがわからないの?」というのは、相手の領域に入ってしまうことになります。

自分が良いと思う感覚と、他者が良いという感覚は違って当たり前なので、自分が良いと思うものを気に入らなくても「了解」と受け入れることができれば、相手を尊重することになります。

逆に「こうしなきゃダメよ」と言われた時、これは自分の領域に入られていることになります。そんな時、真に受けて「言われたようにしなきゃ」となると、入られてしまうことになり母親との関係性と同じです。そんな時「ありがとう、せっかく教えてもらったけど、私はちょっとピンとこないのよね。ごめんなさい」と軽く言えると入られずに済みます。私たち内気な者たちは、入ってこられる相手とは距離を置く必要があるのかもしれません。

今回は情報で例えましたが、それ以外にも似ているタイプの相手であっても自分と他者とは違うということを理解し、お互いに尊重し合える関係性をいかに築いていけるかということになります。

この2点目のポイントが見えてくると、他者がもめている時、この領域に入ったり入られて怒っていたりすることがよく見えてきます。そんな時は、その集まりには近寄らず自分に合った人を探すのみです。すると自分に合う人との繋がりが広がり人生は楽しくなります。つまり、距離感を測り心地よい関係性を築くということになります。

そして、悪口を言う関係性の中にいるのも疲れてしまうので、距離をとると楽になります。人間関係は、母親との関係性から脱却し自分と気の合う人と関係性を築いていく。案外シンプルなのかもしれません。次の「4.私の人生シフトチェンジの旅」は、母親と距離を置いてもモヤモヤとした罪悪感が湧かなくなっていく「トラウマの解消」方法、FAP療法との出会いです。