1. 体の面からもアプローチが必要

いよいよ、「6.私の人生シフトチェンジの旅(食の大切さを知る)」で最終章へ。

これまで私は「精神的にもっと楽に生きたい」という思いから、さまざまな療法に出会い、心地よいと感じたものを実践してきました。そのおかげで、17歳で発症した過食症状から解放され、母親の強い支配からも自由になり、ようやく「自分の人生」を歩めるようになったのです。

心と体はつながっています。心が整えば体も整いやすくなり、逆に体が整えば心も穏やかになるものです。私の場合、どちらか一方だけではなく、両方からアプローチしていくことでバランスを保ってきました。

体の面でいうと、30代から約25年間、週1回のペースでジムに通い、ステップリーボックという有酸素運動を継続。定期的な運動は、過食の波が来た時でも引きこもらずに済み助けとなり、うつの予防にも大きく役立ちました。

さらに40代後半、友人の勧めで「水溶性ケイ素」というミネラルを含む水を飲み始めたのも、体に敏感になっていたタイミングでしたので「合うか合わないかは自分で試してみよう」と、毎日のお水やお茶に数滴加えるシンプルな形で取り入れてみました。

劇的な効果を語れるわけではありませんが「なんとなく調子がいいな」と感じることが増え、気づけば10年近く続けていました。

体に合う・合わないは人それぞれ。でも私にとっては、自然と続いているセルフケアのひとつになっています。

 

2. さらに食生活を見直すことになる

 

体も心も整ってきた50代のある日、ふと気になったのが背中の湿疹でした。痒みもあり病院に行きましたが「特に問題はなさそうですね」と、塗り薬を処方されるだけでした。

しばらく薬で痒みを抑えていましたが、心のどこかで「もっと深い部分から見直せることがあるかも」と感じていました。

そのとき自然と目が向いたのが「食事」でした。

「水溶性ケイ素」を飲み始めたことで食に関して学んでいましたので、砂糖や乳製品、小麦は「なるべく控えるように」と意識していたものの、「まあ、たまにはいいか」と手が伸びてしまうことも。

それが変わったのは、吉野敏明先生のYouTube動画「砂糖を止めるには?」というシリーズに出会ってからでした。

その中で、砂糖、乳製品、小麦に加えて「植物性の油」も控える必要があると知り、驚きました。「体にいい」と思っていたえごま油も、今の私には必要ないのかもしれない、と。

吉野先生は、医学・東洋医学・栄養学の多角的な視点から、なぜそれらの食材が私たち日本人の体に合わないのかを丁寧に解説してくださっています。

砂糖や小麦粉に依存してしまうカラクリ!快楽報酬系とは〜前編〜

砂糖や小麦粉に依存してしまうカラクリ!快楽報酬系とは〜後編〜

こうした知識を得てから、私は「小麦・植物性油・乳製品・砂糖」を取らない食事へと、ゆるやかにシフトしていきました。

「え、じゃあ何食べるの?」と思われるかもしれません。でも振り返ると、それはまさに昔ながらの和食。

たとえば、私のある日のメニュー:

朝 食(十五穀入り玄米ご飯・味噌汁・ぬか漬け・和え物・のり)

昼 食(白米・野菜スープ・マイタケ醤油煮・トースターで焼く唐揚げ風)

夕 食(白米・野菜スープ・キャベツと塩昆布の和え物・エビの塩焼き、ししゃも)

和食中心にしていくうちに、気になっていた湿疹が落ち着き、なんと主人の頭皮の赤みまで改善。私たち二人とも、どこか心まで整ってきたような、不思議な感覚がありました。

「やっぱり食って、すごい…」と心から感じた瞬間です。

3. 和食への移行がなかなか難しい場合

 

かつての私たちは、甘いものが大好き。「控えよう」と思いつつ、カフェでスイーツ付きランチ…なんてこともよくありました。

そこで簡単に、「なぜ砂糖をやめた方がいいのか」をお伝えしますね。

ご飯は腸でゆっくり吸収されるため、血糖値の上昇も緩やか。一方で、砂糖は口の中から吸収されて脳に届き、快楽報酬系に働きかけてドーパミンを分泌します。

結果、幸福感は得られるけれど、血糖値は急上昇し、その後は急降下。

このジェットコースターのような血糖値の乱高下が、体への負担を大きくし、さらに甘い物を求めるという悪循環を生んでしまいます。

これは、私が長年苦しんできた「過食」の根本でもありました。「甘い物がやめられない」という状態も、似たような依存のサイクルにあるのかもしれません。

私の場合、「控えたい」という気持ちがもともとありましたので、「なぜ日本人の体に合わないのか?」という背景を知ることで、比較的スムーズに切り替えることができました。

でも、もし今まだストレスが多く、過食傾向が強いのなら、無理に我慢すると反動が出てしまうかもしれません。

まずは、親や他者からの影響を手放し、自分の「本当の声」に耳を澄ませてみること。

自分軸で選択ができるようになって初めて、心が整い、体も自然に変わっていけると、私は、そう信じています。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。これが、私の「人生シフトチェンジ」の旅、体験記です。

もしかすると、あなたも今、何かのきっかけを探しているのかもしれません。そんな時、少し立ち止まり、自分の心の声に耳を澄ませてみてください。

私の体験が、どなたかの人生のヒントになりますように。

皆様がより健康で、より楽しい人生を過ごされますことを心より願い祈っております。